2017/4/30
指定暴力団神戸山口組から離脱したとみられる元幹部らが、30日、尼崎市内にある二代目古川組本部事務所で会合を開き、新団体を設立し、組織名を「任侠山口組」とした。
離脱したのは、神戸山口組の中核団体だった山健組幹部と行動を共にした複数の直系組長ら。
尼崎市内で記者会見を開き、離脱した理由について「本来の山口組に戻すために立ち上がった神戸山口組だったが、実態は何も変わらなかった」などと現状への不満を語った。
離脱・新組織結成の背景には、報復を禁じる神戸山口組の方針や、幹部人事に対する不満があるとみられ、さらに幹部らは「神戸山口組は山口組以上に厳しく金銭を吸い上げている」などと主張した。
新組織も六代目山口組との対立を継続するとみられており、穏健派であった神戸山口組とは違い、抗争が更に激化する可能性もある。
組織には組長を置かず、織田絆誠元副組長(50)と、(兵庫県尼崎市)の池田幸治真鍋組組長(50)を本部長とし、織田元副組長を組織の代表とした。
池田本部長は、神戸山口組から離脱した理由について、「金銭の吸い上げ」「井上邦雄組長の出身母体のひいき」「組長が進言や諫言かんげんを一切聞かないこと」の3点を挙げ、「山口組を真っ向から否定して立ち上がったにもかかわらず、神戸山口組の現実はそれ以下の悪政だった」と批判した。
兵庫県警は新組織結成の狙いが偽装との見方も含め、慎重に見極める方針。