2022/10/28
京都府警は28日、王将フードサービス前社長の大東隆行前社長を殺害したとして、特定危険指定暴力団工藤会系石田組幹部の田中幸雄受刑者を今日にも殺人容疑で逮捕される見通し。
2013年12月、餃子の王将を展開する株式会社王将フードサービス社長の大東隆行さんが何者かによって殺害された。
警察は現場近くにあったタバコの吸い殻のDNA鑑定を実施し、田中容疑者とDNA型が一致した事から事件に関わっているとして捜査していた。
田中容疑者は2008年に大手建設会社大林組の社員が乗る車に向けて発砲したとして、2019年公判で銃刀法違反罪と器物損壊罪で懲役10年が確定しており、現在は福岡刑務所に収監されている。
餃子の王将大林隆行社長銃撃事件
2013年12月19日7時頃、大林前社長が京都市山科区の王将フードサービス本社前の駐車場で、胸や腹を4発撃たれ倒れ死亡しているところを発見された。
大林社長は社員より早く出社し、掃除を行うのが日課で、それを認知していた田中容疑者が計画的に犯行をおこなったとみられている。
反抗に使われた銃は25口径で、至近距離から4発を殺意を持って撃ったとみられたが、車内にあった現金は手をつけられていなかった。
翌年には犯行に使われたバイクが現場から1.5km離れた場所に乗り捨てられているのを発見、車体から硝煙反応が確認されている。
警察は現場に残されていたタバコの吸い殻からDNAを採取、田中容疑者と一致した為捜査を続けていたが、事件と関わった直接的な証拠がなく逮捕に踏み切れず、捜査は難航し長期化していた。
田中容疑者を起訴できるのか
警察はこれまで田中容疑者の犯行を裏付ける動機や物的証拠が確認できず、逮捕に踏み切れていなかったが状況証拠を積み重ねることで起訴できると判断し、逮捕に踏み切った。
警察は田中容疑者に対して、新たな証拠を発見したわけでもなく、工藤会と大東前社長との間でトラブルも無い事から立証は困難とみられていた。
そんな中、唯一の物的証拠であるタバコの吸い殻が、燃焼実験により他所から持ち込まれたものでは無く、その場で消された可能性が非常に高いと立証できると判断し逮捕に至った。