2016/10/19
新潟県警組織犯罪対策2課などは18日、指定暴力団五代目稲川会系巽一家幹部、松浦悟容疑者(62)を現金自動受払機(ATM)から現金を不正に引き出すよう指示したとして、窃盗容疑などで逮捕した。
逮捕容疑は、起訴されている出し子の男を勧誘し、5月15日早朝、男とその内縁の妻に、長岡市と小千谷市のコンビニATMから現金計150万円を不正に引き出させた疑い。
この事件では、南アフリカの銀行から流出した顧客データを使って、偽造クレジットカードを作り、出し子を使い同時刻にATMから現金を引き出しており、六代目山口組や神戸山口組、稲川会など少なくとも5つの指定暴力団の組員らが逮捕されているほか、現金の引き出し役などの疑いでこれまでに全国で100人以上が逮捕されている。
出し子役の少年らから押収したメモには、現金を引き出すために使われたのと同じ4桁の暗証番号と、ATMを操作する手順が書かれており、カードが使える大手コンビニチェーンの名前もあった。
ほぼ同じタイミングで広範囲で犯行が行われており、全国の約1700台のATMから現金が引き出された時間は、わずか2時間あまりだった。
事件に使われたカードは、白い無地のものや無関係の飲食店のものもあり、南アフリカのスタンダード銀行の顧客情報が入った磁気テープを貼り付けて偽造されていた。