新型コロナウィルスが蔓延し、急速に世界経済が衰退する中で、日本政府は令和2年4月27日時点で住民基本台帳に登録がある全ての人に10万円の特別定額給付金を支給する事となった。
受給資格はこれだけで、もちろん外国人も登録していれば資格はあり、更には新型コロナウィルスの影響で経済が衰退しても、全く影響の無い生活保護受給者や年金受給者、住民登録だけして海外に住んでいる幽霊住人にまで支給するという大盤振る舞いを見せている。
これは、受給資格の審査を厳格化すると支給まで大変な時間を要する事や、その為のコストは時間も費用も非常に膨大なものになるのだから仕方がないと言えば仕方がない。
しかし、この受給資格を得ている者の中には暴力団員をはじめとする反社会勢力が含まれているという事も忘れてはならない。
確実に暴力団の資金源となる特別定額給付金
近年暴力団員が減少しているとは言え、警察が把握している中でも全国に約3万人の暴力団組員がおり、その全てに10万円の現金給付をするとなれば、実に30億円もの金が暴力団の資金源となるのは紛うことない事実だ。
今でも面子や任侠道を大切にしている本当の極道であれば、給付金の申請すらしないのだろうが、そんな者はごく一部で、多くの組員が申請用紙にセコセコと記入している姿が目に浮かぶ。
近年ヤクザで飯が食えないと、生活保護を受給しているような乞食ヤクザが多くいるが、こうした輩が「給付金なんか要らない、カタギに迷惑はかけられない」などと言うだろうか?
間違いなく多くの金が暴力団の資金源となることは間違いない。
銀行口座を持てないヤクザが役場に並ぶ
特別給付金の受給は基本的に銀行振込だが、反社会勢力である暴力団員は新規に口座を開設することができなくなっており、更には暴力団に所属する前に作った銀行口座も強制解約となるケースが多くあり、暴力団組員は銀行振込での受給は不可能と言える。
強制解約処分を受けていない銀行口座があったとしても、後々警察に「その口座を騙して使った」とお得意の手口で立件される可能性もあるのだから、おいそれと銀行口座を記入するわけにもいかない。
そこで、暴力団員はこぞって各市町村役場に赴き、手渡しで10万円を受給する以外に方法がないのだ。
つまり、密を避けるためにオンライン手続きや郵送での手続きを進めているが、銀行口座を持たない暴力団組員が大挙して役場に炊き出しの列の如く並ぶのは目に見えている。
任侠道を貫いているヤクザは非常事態の時には率先して人命救助や住民の手助けを行ったことが思い出される。
阪神淡路大震災の時に炊き出しをした某組や、熊本地震において事務所前で飲料水を配った某二次団体組織、東日本大震災で救援物資をトラックで運んだ某組なども本当の侠客と言えるだろう。
その侠客ぶりを今回の非常事態ではどのように見せてくれるのか楽しみだ。