2016/4/17
指定暴力団六代目山口組と抗争状態となっており、兵庫県公安委員会から15日、異例の短期間で指定暴力団とされた神戸山口組が、同日起こった熊本県を中心とする地震で、震災被災者に対し支援活動を始めたことが分かった。
熊本県で発生した一連の地震では16日現在34人が死亡し、ケガ人は少なくとも800人以上にのぼっており、多数の家屋が倒壊、一時4万人以上の県民が避難生活を余儀なくされ、現在も7千人以上が避難生活をしている。
熊本県内では約9万8000世帯で断水が続き、ほとんどの自治体で復旧の見通しが立たず、交通機関は熊本駅から熊本車両車両所に向かう回送列車が地震の影響で脱線、博多~鹿児島中央の全線で運転を見合わせており、復旧の目処は立っていない。
これを鑑み、神戸山口組は被災者支援を決定。救援物資を集め、更に義援金を組織内で集め寄付する予定。
暴力団関係者の支援活動は、1995年に起こった阪神・淡路大震災で、渡辺芳則五代目山口組組長自身の陣頭指揮による組織ぐるみの救援活動を展開。2011年に起こった東日本大震災では指定暴力団稲川会、指定暴力団住吉会の傘下組員が被災地に救援物資を自ら運び支援活動をしている。
この様な暴力団関係者の支援活動は表舞台に立つことはなく、当人たちも自ら公表することもない。あくまで一人の日本国民としての援助であり、近年のヤクザ社会において薄れていると言われる「任侠」がまだ残っている事を伺わせる。