暴力団員であることを隠して金融機関で口座開設を申し込み、通帳などを詐取したとして、大阪府警捜査4課は15日、詐欺容疑で指定暴力団山口組傘下司興業幹部、町永組組長の町永拓彌容疑者を逮捕した。町永容疑者は「だまし取った認識はない」と容疑を否認している。
逮捕容疑は2010年6月中旬、名古屋市中区の金融機関で、暴力団組員などの反社会的勢力ではないことを確約する申込書に署名・捺印(なついん)して口座を開設し、通帳やキャッシュカードをだまし取ったとしている。
司興業は山口組の篠田建市組長の出身母体である弘道会の傘下組織だったが、今年6月に直系組織に昇格した。捜査4課によると、町永容疑者が大阪市内の風俗店からみかじめ料を得ているという情報があり、捜査の過程で口座詐欺の疑いが浮上した。
詐欺容疑の公訴時効は7年であるため、大阪府警は慌てて逮捕した。