2016/12/18
茨城県警薬物銃器対策課は16日、茨城県小美玉市の病院で、覚醒剤事件で逮捕状が出ている指定暴力団七代目松葉会系組員、湯原良幸容疑者(41)を捜査員が逮捕しようとしたところ、「タバコを吸いたい」と話し、待っていたところ喫煙スペースに近づいて来た1台の車に湯原容疑者暴力団員が乗っている車椅子からいきなり立ち上がり、捜査員の隙をついて車に乗り込んで逃走した。
茨城県警は、湯原容疑者が退院予定の16日に逮捕状を執行しようと、石岡署員らが同県小美玉市内の入院先の病院を訪問したが、車いすに乗って屋外に出てきた湯原容疑者に声をかけると「たばこを吸いたい」と話し、玄関脇の喫煙スペースに移動。間もなくして突然、立ち上がり、近づいてきた乗用車に乗り込んだ。車は協力者が運転していたとみられる。
今月6日、逮捕状を持って茨城県内の当時の自宅に行った際、湯原容疑者は逃走を図って2階から飛び降りた。逮捕されたが、体の痛みを訴えて10日前後の入院が必要と診断され、釈放されて入院していた。
警察は、湯原容疑者を指名手配して行方を追っている。
茨城県警は2008年にも土浦連続殺傷事件(土浦市で発生した通り魔事件)において、犯人の金川真大(2013年死刑執行)が茨城県警に電話し、「早く捕まえてごらん」などと挑発、その後犯人は土地勘のある常磐線ひたち野うしく駅から荒川沖駅に向かって歩いたが、荒川沖駅に配置された捜査員は互いに連絡を取り合う手段が用意されておらず、駅側に対し、警戒に当たっていることを、まったく連絡していなかった。
その後、取り逃がした犯人は荒川沖駅付近のさんぱる(長崎屋)前、西口から東口にかけて、通行人と警察官の8人を刃物で刺し、多数の死傷者を出した。