2019/1/22
福岡県警は21日、2018年末の暴力団勢力が構成員1100人、準構成員790人の計1890人となり、ピーク時の07年末(3750人)から半減したと発表した。
工藤会570人(前年同期比40人減)
道仁会420人(同20人減)
太州会140人(同10人減)
福博会190人(同20人減)
浪川会190人(同10人減)
山口組280人(同40人減)
神戸山口組80人(同10人減)
組から離脱したのは107人(同14人減)。理由で6割を占めたのは「家族や将来のため」、2割が「生活困窮」だった。就職に協力する企業は314社と前年から31社増え、就職につながった元構成員は19人だった。
ヤクザの再就職は非常に難しい
この数字を見て分かる通り、離脱者は2000人近くとなったが就業できた元組員はほとんどおらず、実際には生活保護に頼る者や偽装離脱し関係を続けている者が相当数いるとみられている。
これまで街を肩で風をきって歩いていた暴力団員が会社に入り、一般人に頭を下げることは非常にハードルが高い。
現実に一般人でも中高年の再就職が難しい理由に、「下手なプライドが邪魔をする」と言われている。就職ができたとしても年齢が上だと言う理由で年下の上司に反発したりと非常に扱いづらいという理由から年齢だけで採用を見送る企業は数多い。
一般の中高年でもこの様な状況であるのに、就業経験の無いプライドだけで生きてきた離脱中高年ヤクザをどこの企業が雇用するのだろうか。
「当人の資質が良ければ関係ない」
という理解のある企業もあるだろうが、資質が悪かったからヤクザになったのだから、根本から考え直さないといけないのかもしれない。
地下に潜るヤクザ、警察の捜査手法は正しかったのか
就業できない元ヤクザの行く末は、犯罪を犯して生きていくか元の組織に戻る事だろう。
福岡県警のみならず、全国の警察で暴力団排除の動きを活発化させており、離脱者も増えているが結局のところ組を抜けたと見せる偽装離脱をし、地下に潜るというマフィア化が進んでいるとみられている。
実際半グレなどの準暴力団とカテゴライズされている組織は暴力団の下部組織とはいかないまでも、暴力団の下請けとして犯罪行為を幇助し利益を得ている。
警察は数字の上で暴力団員数減を達成したのかもしれないが、暴力団組織の把握を難しくしているという事も肝に命じなくてはいけない。