2016/2/17
平成15年、前橋市三俣町のスナックで、指定暴力団住吉会系幸平一家傘下矢野睦会の幹部組員2人が店内などで拳銃を発砲し、客の市民ら3人を含む4人を殺害、指定暴力団稲川会系大前田一家本部長、後藤邦雄元後藤組組長ら2人に重傷を負わせた事件で、死刑判決が確定している元矢野睦会会長の矢野治死刑囚(67)が「他の人物も殺害した」とする文書を警視庁に提出していたことが分かった。
殺害されたとする斎藤衛氏はオレンジ共済組合を舞台にした詐欺事件への関与を取り沙汰され、9年には国会で証人喚問をされている。
斎藤氏は矢野死刑囚から借りた約8600万円の返済が滞ってトラブルとなっており、矢野死刑囚に対し「別の社長を殺害すれば返済できる」などと提案したが、矢野死刑囚は、斎藤氏を都内の暴力団事務所に3日間監禁し、首を絞めて殺害した後、知人の男に遺体を遺棄させたことが記されている。
斎藤氏は証人喚問の1年後に失踪していた。
ちなみにオレンジ共済事件で有罪判決が確定し、議員を失職した友部達夫元参議院議員が先月28日早朝、東京・中野区の自宅トイレで心不全で死亡しており、この件を知った矢野死刑囚が告白を思い立ったとも考えられる。
その他にも神奈川県で失踪している男性についても殺害をほのめかしているが、刑執行を先送りするための、捏造の可能性もあるとして慎重に調べる方針。