茨城県警は4日、茨城県水戸市内の小学校の近くに暴力団事務所を開設したとして、指定暴力団六代目山口組系竹中組傘下東龍会会長の冨田洋容疑者(通称: 富田洋史)を逮捕した。
逮捕容疑は、冨田容疑者は水戸市立石川小学校が県の暴力団排除条例に反すると知っていながら暴力団事務所を開設した疑い。
以前は別の暴力団事務所が入っていたが、去年10月に近所の住人から冨田容疑者らが新しく暴力団事務所を開設したという情報が寄せられた。
逮捕容疑の矛盾
茨城県警は去年10月に近所の住人から冨田容疑者らが新しく暴力団事務所を開設したと情報を得ているとしているが、そもそもこの組事務所は、東龍会が以前所属していた三瓶組志村正史二代目会長の自宅兼事務所として使われていた建物で、冨田会長が譲り受けたものとみられる。
この様に、2014年5月の段階では志村元会長の表札が掲げてあるが
2017年3月には冨田会長の表札が上がっている。
警察は「2018年10月に近所の住人から冨田容疑者らが新しく暴力団事務所を開設した情報を得た」としているが、もしそれが本当であれば、少なくとも1年半もの間、地域住民の情報がなければ組事務所を把握できていなかったということであり、茨城県警捜査四課の捜査能力の低さが露呈したことになる。
更に、東龍会が上部団体である一心会内三瓶組を2015年に離脱し、竹内組に移籍した事を鑑み、新事務所と考えるのであれば、神戸山口組や任侠山口組の全ての傘下組事務所が各都道府県の暴力団排除条例に抵触するのではないだろうか。
しかし、いくら茨城県警の捜査能力が低いとしても、こうした暴力団の組事務所を特定していないという事は考えられない。
警察がよく使う手で、「地域住民からの苦情が多いので職務質問をしている」「地域住民からの取締強化の要請が来ているので路上駐車を一層している」などと言うことがあるが、実際にこれは警察が大義名分がほしいだけであって、周辺の地域住民が本当に警察にこの様な事を言っている場合は少ない。
つまり、「地域住民」からの情報で捜査に踏み切った事にしているが、もし仮にこの暴力団組員が地域住民に復讐を考えていたらどうなるだろうか。
もう少し、「地域住民」の為になるような捜査方針を示してもらいたいものだ。